色々と時間の成約があって、手を掛けてやれなかったデスクトップが有ったんですが、何とか起動しようと試みて、大変な状況になっていたことを知りました。
放置していた理由
何で使わなかったかといえば、電源スイッチを押しても反応がなくて電源が入れられなかったことに問題があったのですが、何度もさらには何十回も挑戦すれば入ることもありました。
何としても立ち上げたいと考えた時には、別のPCから俗に言うマジックパケットを発行してネット越しに起動していました。
別に起動した機器からの立上げになり、本当に必要とした時だけの利用でした。
そんな状況では利用しようとの考えもしぼみがちで、当然のこと利用機会が遠ざかっていくことになりました。
起動しないのは電源スイッチの問題だとの認識があったので、時間が自由になっている現在、復旧させて利用しようと考えました。
再利用しようと思った理由
メモリ搭載が贅沢な 12GB
放置するのがもったいないのは、実はメモリを12GBと贅沢に搭載していて遅いプロセッサながら、内蔵ディスクもRAID構成でそこそこ動く代物でした。
電源ピンをショート
そして最初の対策が筐体を開けて、電源スイッチの繋がるピンをショートしたのですが、CPUの冷却ファンが回り始めて3秒程度で止まってしまいます。この時にはキーボードとマウスは接続しているもののモニタの接続をしていませんでした。
すぐに止まるのはこれが原因かと考えて、VGAコネクタやHDMIコネクタでモニタを接続してみたのですが、ここには関係ないようで変化は見られませんでした。
電源スイッチを仮設して操作
その後、電源スイッチのピンに単体でオンオフできるスイッチを取付けて操作できるように改善して試すも、同様に3秒程度で止まります。理由がわからないのでBIOSのメモリクリアも試しました。後々これが別の問題を起こしていたかもしれません。
あまり気にしたことがなかったのですが、電源スイッチってオンしっぱなしではなく、短期間にオンで、その後はオフを継続するものなのでしょうか、そんなシーケンスでスイッチを操作すると電源が入って立ち上がるようになりました。
と言ってもBIOS メモリクリアしたのが悪かったようで、日付は2002年頃の状態で色々な設定が飛んでしまったようで、内蔵メモリの不具合を示すランプも点灯したり、色々な問題対処も必要になりました。
無知というのは恐ろしいものです
考えれば、電源の強制停止には、電源スイッチを5秒間押しっぱなしにするのが定説ですので、電源スイッチは少しのオンで電源が入り少しのオンで電源が停止するのは当たり前ですよね、よくよく考えてみれば当然です。
そうこうしていると起動を示すバナーがモニター上に流れて、GRUBの起動するシステムを選択するメニューが表示されるところまでは進みました。しかし、どれを選択してもカーネルのパニックを表示してすぐに止まります。
BIOS クリアでディスクの順番が変化したらしい
起動の始めに [del] キーを連打して BIOS の設定画面を表示して、ディスクの認識する順番を入替えても、 grub rescue > と入力待ちになったり、多少の変化はあるもののどれも正常な起動までは行われませんでした。
諦めて、再インストールを決断
仕方無く、レスキュー用のメディアも検討したのですが、新しく OS をインストールしてみることにしました。候補に上げたのが、普段使い慣れている Ubuntu です。 USBブート用の USBメモリを持っていたのですが、そこから読み込んで立ち上げができなかったので、 Ubuntu 18.04 LTD 日本語 Remix をダウンロードして DVD メディアに焼きました。
四苦八苦の復旧作業
まずは、RAIDの復旧を試みる
ライブメディアとして起動した Ubuntu
以前稼働していた頃には、ソフトウェアRAIDの設定で集めたデータも格納されていて、Ububtu の OS も RAID1 で問題なく動作していました。気持ち的には復旧させたいとの願いも心の底にあって、まずは DVDメディアで起動して、モジュールのアップデート、そしてソフトRAIDのmdadmのインストールを行いました。
mdadmが入っただけではRAID設定のディスクを認識できないようで、各モジュールの最新への更新が完了した頃には、元からあった RAIDの構成が勝手に認識されていました。
ライブメディアから RAID への GRUB 設定は無理
インストール前に、システムが入るエリアのマウント位置の ‘/’ と ‘/boot’ を RAID1 に設定したのですが、最終的なブートで使用される GRUB のインストールで障害になりました。
RAID の中にパーティションを構成できるらしい
興味深いのは、ディスクへのインストーラが RAID定義したファイルをあたかも LVM のような1つのディスクのように認識していて、その中にパーティションを分割するように振る舞うことです。昔ソフトRAIDを使用していた頃の感覚からすると別世界のような感覚です。
たまたま GRUB のインストールには失敗したのですが、そこまでのシステムのインストール状況も気になって、 /dev/md0 として作成し、その中に /dev/md0p1 と /dev/md0p2 がそれぞれ ‘/boot’ と ‘/’ に対応していました。
誤って mount に /dev/md0 を指定したらマウント対象ではないようなエラーが吐き出され失敗しました。
そして、/dev/md0p1 と /dev/md0p2 の mount では、問題なくマウントできたようです。内容も思っていた内容で、確かにパーティション分割されているようです。
GRUB を修復する grub-rescue
ブートの GRUB を修復できるソフトがあるらしく、それは grub-rescue と呼ばれ公開されているようで、インストールをネット公開情報から試みましたが、日本語Remixの環境ではインストール自体ができませんでした。
そこで、単体でメディアから起動して動作する grub-rescue をネットから入手して試しましたが、結果的に自動での修復は無理でした。これは Ubuntu 17.10 だったかな? の中にインストールされている単体動作の専用ツールです。
自動修復は無理でしたが、でもこのツールは解析の履歴が事細かく記録されているようで、http://paste.ubuntu.com/p/…. に残されて後からゆっくりと確認できることです。
他にも、’/boot’ を外出しにして、’/’ を RAID エリアにしても、GRUB のインストールはできるのですが、やはり起動はできないようです。
何日にも及ぶほど時間を掛けたのですが、インストール先に RAIDエリアは利用できないとの結論になりました。
そう言えば、昔々公開サーバーに バッファローのネット共有ディスクを改造して、Debian をインストールして RAID にするのに、最初は普通に入れてから片側を半端な RAID に定義して、そっちに全てをコピーしてから、元のディスクを RAID に追加してリビルドさせて、最終的に RAID になったシステムが完成したような気がします。
デスクトップ用メディアでは少なくも RAID構成は無理らしい
最近のインストーラも RAID は想定外なので、正規のシステムが立ち上がる前に利用される一時的なシステムに、RAIDを認識できる部分が組み込まれていないのだろうと思います。
したがって最初は単純にインストールして、徐々にカスタマイズしないと RAID の組込みはできないということのようです。
単純にデスクトップをインストール
少なくもデスクトップ用で RAID は無理
仕切り直して、単純に Ubuntu 18.04 LTS 日本語Remix を入れるところから始めました。時間がかかったけど想定した位置に入れ込むことができました。
/dev/sda1 — ‘/boot’
/dev/sda3 — ‘/’
インストールで、画面枠からはみ出て選択ができない
これも簡単ではなく、苦労したのは既に作成されているパーティション分割に合わせてマウントポイントを指定するのですが、モニタに利用したテレビ画面から作業を選択するボタンが表示枠の範囲外になってしまい、スクロールもできず選択不能です。
タブキーとエンターキーを画面の想像で操作するのですが、何度も取り消されてしまい、振り出しに戻されての繰り返しで、先に進む方法に辿り着けません。
やっとインストールされた初期の状態で立ち上がりました。その後のパッチ類を全て適用して、やっとスタート台に立った状態です。
単純なインストール後に、RAIDソフトを追加
その後、ソフトRAID の mdadm、ソフト検索のため aptitude 、エディタとして vim、リモートログインに openssh-server をインストールしました。
元々のデータが収まっていた 500GB 程度の RAID1 の内容を確認すると ‘/home’ の内容のようなのを確認できたので、 /etc/fstab ファイルを修正して ‘/home’ にマウントされるように定義して、reboot で正しくマウントされて立ち上がるのを確認しました。
システムを RAID 構成にと考え、結局挫折
しばらく放置したPCを復旧させるって難題ですね。以前はルートのシステム部分もRAID1で構成されていたので、その状態に戻したくて四苦八苦して悪あがきをしたのですが、結果は惨敗でした。記憶では、RAID1を片肺にしてコピーしてから /etc/fstab や /boot/grub/grub.cfg を書き換えて片肺の RAID1 をシステムに無理やり組込んでいたように覚えてます。
最近の GRUB の設定方法が理解できていない
最近の作法としては、grub.cfg は update-grub のようなツールで生成されるもののようで、強制的に書き換えて機能するものなのかも理解していません。生成されている grub.cfg を見ると該当するディスクは基本的に UUID で指定されているようで、これをどのように引っ張ってきたのかも理解できていません。
何かの定義を変更すると立ち上げ対象のディスクが置き換えられるのかと思い、あちこち調べたのですが思い当たるものには到達できませんでした。強制的に grub.cfg を書き換えて仮に立ち上げてから RAID1 を正常に整備してから update-grub を実行して RAID1 にシステムを入れた状態で、正常に立上がるのかは検証できていません。
生成された grub.cfg を一時的にカスタマイズできるの??
強制的に grub.cfg を書き換えて立上がるものなのかもわかっていません。時間を作って試してみたいと思います。
復旧しようと考えた PC のマザーボードですが、新しいものではなく、かと言ってディスクに IDE インターフェースでマスターとスレーブの4台が組み込まれるほどの古さでもない微妙な物です。 プロセッサは、’AMD Athlon(tm) II X4 605e Processor’ で、 DD3 メモリが、12GB 搭載されているので再利用できれば程度の考えです。
ただ、IDE のコネクタも1つあり、当時はSATAインターフェースの CD-ROM がなくて、そのためのコネクタだったような気がします。
SATS1 / SATA2 / SATA3 / IDE / SATA5 / SATA6 と続きます。昔の IDE 接続だった頃のディスクの場合、セカンダリーのスレーブに CD-ROM を繋いでいた名残にも見えます。
昔のディスクは順番が接続で固定された
昔のシステムは単純で、ディスクの装着位置で順番が決まっていたので、UUID でディスクを特定する必要がなかったのでしょうね、今復旧している PC も立上がるタイミングや BIOS の定義で順番がコロコロと置き換わるようです。
さすがに動作しながら順番が異なることはなさそうな気もしますが、でも USB-HDD を挿入したタイミングで処理中だった物が、対象機器を見失ったような混乱で、障害で停止したのかと思う動きもあって気になりました。
あまりに古いPCなので、レストアを考えたい
とりあえず電源がオンオフできる筐体
筐体もパワースイッチが入らなくなるような状況で、整形されたプラスチック類も加水分解状態の物も目に付くような状況から検討することにしました。マザーボードは、サイズが少し大きめで ATX 、電源は昔ではちょっと大きめな高速なプロセッサに対応した容量の物でした。そのまま再利用できそうなので筐体だけ入れ替えようと探しました。
今のマザーボードが収まるのは ATX の筐体
筐体の価格も高価なものから低価格な庶民的なものまでピンキリのようで、フルの ATX なので小型のものは望めませんでしたが、Amazon で手頃な中国製を購入しました。ちょっと派手で、片側が透明なプラスチックのミドルタワー型です。製品名は、 ‘Thermaltake Versa H26 Black/w casefan’ とかで、送料サービスで 4,163円でした。
今のマザーボードの規格に合っている筐体
久し振りに自作用の筐体を入手しましたが、価格の割に良くできていてファンも 2個装着済で、コネクタをマザーボードに挿すだけでした。その前に使っていた古い筐体にもファンは取付けられていましたが、ディスク等に供給する電源コネクターに接続するようになっていて、結局使わないままでした。
最近の自作筐体って人に見せるためにあるの??
購入した筐体は派手な作りのようで、筐体正面のファンにはブルーのLEDが付けられていて、筐体自体も風通しが良くなるメッシュが随所に組み込まれていて、埃除去のフィルターも簡単に取り外しできる構造です。
筐体の片面が透明なプラスチックで中がスケスケなため、夜になるとギンギラギンでまばゆい状態です。派手過ぎてちょっと自分の好みではないけど、価格が安いですのでこれもオーケーでしょう。
配線も裏にまとめやすく作られていて、見える透明なプラスチック側は綺麗に見せられるように、裏からの配線が近くから表側に導き出せるよう随所に穴が作られています。
筐体前面の電源スイッチの並びには、マイクやスピーカー等のオーディオ系コネクタやUSB2.0✕2 や USB3.0✕2 のコネクタもあり、USB2.0✕2 とオーディオ系は、そのままマザーボード上のコネクタに挿入できましたが、USB3.0✕2 には挿入できる機能がありません。
使えないコネクタが前面にあるのもちょっと気になるため、乗りかかった船なので、増設用ボードの手配もしました。ただ、Amazon経由で台湾のメーカーらしく、船便でゆっくり届くと思われます。
しばらく後になっての取付けですが、安いのでこれもありかと思います。
見える筐体なので、綺麗に収めようと思ったら
廃棄した古い筐体の方には、2.5インチで 1TBのディスクが 2台あり、これが RAID1 の構成に利用されていましたが、何故か 3.5インチベイの片側に寄せた形でネジ止めされていました。組んだ時が昔なのですっかり記憶から抜けています。
他に 2.5インチのディスクを 2台づつ装着でき、外から簡単に挿入したり、抜き出したりできるケースがあるにも関わらず、使わずに単体で 3.5インチベイにネジ止めしていたので不思議に思っていたのですが、取り付けようとして理由がわかりました。
ディスクの厚さが 13mmあって、9.5mm厚に対応しているケースには入れられなかったようです。当時は 1TBクラスの 2.5インチディスクは厚くないと製造できなかったようです。
筐体の最下部に簡易トレイ
とりあえず新しく購入した筐体にも、電源の置かれた最下部の前側には、ペラペラのプラスチックのトレイに入れて SSD やディスクの設置が可能です。
最近は価格も下がり普及してきた SSD を入れるために考えられたと思われる場所です。
そこに厚さが 13mm の 2.5インチのシステムディスクを 2台とりあえず入れることにしました。
収まるのかは心配ですがマウンターを購入
穴位置のサイズが公表されて無く、写真から 13mm 厚の2.5インチのディスク2台を収納できるようにも見える 3.5インチ用のマウンターも購入しました。
本当に厚い2台装着できるのかは心配です。賭けですね、無駄な買い物になってしまうかもしれません。
リモートで利用するサーバーとしてカスタマイズ
デスクトップとしてインストールしていますが、リモートからの電源オンオフも含めて、リモート操作を想定したサーバーとしての利用なので、これからのカスタマイズも含めてまだまだ楽しめそうです。