GPSログの桁数を考えてみました

GPSロガーの緯度と経度の有効桁数について考えたことがありますか?
調べたり深く考えるのは面倒なことなので、考えなくて済めばと思い逃げていたのですが、今回1ヶ月半の長期でデータを記録する機会に遭遇し、ファイルや位置情報の蓄積が多大になり、そのため転送時間が極端に長大になってしまいました。
少しでも処理時間を短縮するには、データを小さくする必要があり、桁数の縮小を考えました。
そこで、緯度と経度の1度とは距離がどの位になるのだろうか、まったく想像もつかなくて調べてみました。南北方向では、1度が約111kmらしい、東西方向だと緯度で変わり、赤道で長く北極や南極に近くなると短くなるみたいです。北海道辺りの緯度では、東西方向の1度が距離にすると80km位になるようです。
実際にGPSロガーから取出したkml形式のファイルをGoogleMapに表示して、そのデータを小数点以下4桁、5桁、6桁で切り捨てた各ファイルを作り、一緒に表示してみると、さすがに4桁ではガクガクのずれた経路ですが、5桁ではガクガクでもかなりオリジナルに近い位置に重なる線になるようです。
6桁では、ほぼオリジナルに近い線が描画されました。考えてみれば、小数点以下6桁では最下位の1の違いは、南北で1度が111kmなので 11cm程度になるのでしょうか。日本の緯度で東西では10cm以下だと思って良いと言うことですか。
GPSの測定誤差だって数メートルあるので、6桁で切捨てでも何の問題も無いわけですよね。それと、同じ位置に留まっている複数ポイントを一つにまとめると、データが全体で半分程度に縮小できました。
今年の北海道1ヶ月半のGPSの軌跡を描画し終わる時間が大幅に改善しました。縮小前データの計測では、IE Chrome Firefoxで、3:10〜3:35での描画が、2:05〜2:15程度に早くなっていました。
データの転送だけではなく、分割した転送の繰返しやオブジェクトの生成等の処理も含まれているので、軌跡のデータ量が多いのを考えると妥当な処理時間なのかと思います。